いくつかの楽器を経験して

私は幼児の頃から民謡を聴かされ三味線に触れる機会がありましたが、学生時代は吹奏楽・オーケストラ、社会人から本格的に三味線と、趣味で管楽器のバンドをしていました。
現在は三味線を教えつつ習いつつピアノも習っています。

三味線は元は手写しで楽譜はメモ程度でしたので、楽譜がある現在でも曲の雰囲気や早さなどは実際に師匠から教えられることの方が多いです。
突然一拍増えたり減ったり、というのも今では心地よいです。
三味線の楽譜は記号が少ないので、私はクレッシェンドの記号やritとかフェルマータの記号を書いて西洋とコラボしてます😅

ピアノは決まりが多く、キレイに聴こえる弾き方とか、指の運び方から腕、体まで基本があり、一才ぐらいからリトミックもありますし幼児から始めても細かく楽譜のレベルが分かれています。
三味線は多少基礎練の譜はありますがピアノとは比べ物にならないぐらい少ないですし、難易度も師匠や流派で最初はこの曲ぐらいから始める、と決めています。
三味線にもチェルニーのようなものがあってもいいような気がします。
管楽器は口と息、腹式呼吸で、体も楽器の一部として考えます。そしてなんと言っても合奏です。周りの音を聴く、曲を把握して心地よい流れを作ります。

ピアノを習って感じたのは、フレーズと音の繋がりを大切にしているという事です。
このような考え方は邦楽も西洋音楽も関係ないところで、私は三味線を弾く時でも意識するようになった部分です。
上手な人はそれを教えられなくても自然にできると思いますが、初めて音楽に触れる方や子供には、ベン、ベン、と一音ずつ弾く楽器ではないので、繋げ方というのは重視したい点です。
三味線とピアノで共通して私が苦手なのが、抜くということです。
楽譜通りに弾けて手が早く動くということだけでは音楽になりません。
私もまだまだ研究中勉強中で、これは一生続く課題と思っています。

私は教える人としては歴数ヶ月という新人の中の新人で現在でもよく悩み一小節を何度も何度も弾いて落ち込むこともありますが、一つでも伝えられるよう勉強を続けてまいりたいと思います。
三味線版チェルニーを書きたい、合奏曲を書きたい(編曲)と思いつつ、日々のお稽古と家事育児で全く手が回っていませんが、いつかそんな余裕が欲しいです。

藤本流三味線教室 仙台

成人の部は女性のみの教室です